2018春日若宮おん祭〜お旅所祭〜
2018年12月17日撮影
お旅所祭はおん祭りの中心的な神事で午後2時半ごろから始まります。お旅所の行宮に遷られた若宮様の御前の芝舞台で、宮司や日使による奉幣・祝詞の後、様々な芸能が夜10時半頃まで奉納されます。
お旅所祭の様子はお旅所前桟敷席から見ることができます、またおん祭保存会の会員は神楽(かぐら)が終わった後16時頃より御旅所内のゴザ席で拝観することができます。
神楽が終わると舞台の周囲の篝火(かがりび)に火が入り東遊(あずまあそび)が始まります。
続いて田楽の奉納が行われます。田楽座はおん祭で様々な行事に関わっていて、16日の本社及び若宮社への宵宮詣、17日の朝には奈良女子大近くの初宮社への初宮参り、松の下での奉納、そしてこのお旅所での奉納が行われます。
細男(せいのう)による舞です。6名の舞人が顔を白い布で隠しゆっくりとした動作で舞います。歴史の何処かで伝わらなくなった芸能だと思われますがかなり神秘的な雰囲気があります。
神楽式(かぐらしき)が始まる頃は空の色は落ち一段と寒さが厳しくなります。神楽式は翁を略式にしたものと解説されています。
和舞(やまとまい)は大和の風俗舞で諸司舞は4人あるいは6人で舞われます。
今年は左舞の蘭陵王が先でした。このころは空の色は真っ暗だったと思っていましたが、カメラではわずかに残っているようです。
蘭陵王はよく見るのですが、このおん祭りの蘭陵王は息をするのを忘れそうになるほど凄みがありました。
蘭陵王の舞でピリピリに張り詰めた空気がまだ緩まぬ中続いて納曽利の舞が行われます。
蘭陵王と甲乙付け難く納曽利も素晴らしかった。
お旅所の奉納はまだまだ続きますが、今年はこのあたりで帰路につくことにしました。