東大寺二月堂修二会2023 〜社参 注連縄かけ〜
2023年2月21日撮影
別火入りの翌日は練行衆が東大内のお堂を巡って参籠中の無事をお祈りする社参が行なわれます。
過去の記事(2020.02)→東大寺二月堂修二会2020 〜別火入り 社参 注連縄かけ〜
この日は和上を先頭に、練行衆10人が戒壇院の別火坊を出てまずは大仏殿で礼拝をされます。新入の処世界さんは別火坊で留守番をされています。
大仏殿から、天皇殿を経て鐘楼を通り開山堂に向かいます。
途中の数カ所で平衆が法螺貝を吹き鳴らします。
開山堂の礼拝が終わった後、食堂前を通り湯屋に向かわれます。ここでも法螺貝が吹かれました。
湯屋に到着すると、練行衆たちは湯屋で「試みの湯」に入られました。湯屋の中では練行衆一人一人の参籠の意思を確認するらしいのですが、湯屋の外からは中の様子は全く窺い知ることはできません。
その後、二月堂の舞台から北西に見える聖武天皇陵を遥拝します。
練行衆が二月堂を後にした頃に、「注連撒き」と「注連掛け」が行なわれます。お寺さんで注連を使うのがいかにも奈良のお寺らしくて、神仏習合の色濃い修二会を象徴するものであると言えます。
注連縄は遠敷神社と飯道神社に供えて堂童子がお祓いしたのち、石段下で待つ童子に向けて撒きます。童子はこれを受け取り、練行衆自坊の門にかけます。童子が受け取れずに地面に落ちたものはチリと言って使いません。
コロナ感染防止のため受け取るのが童子の代表者だけで受け取り手が少なかったので多くのチリが発生しました。
注連掛けはでは長い注連縄を二月堂の石段、四月堂横の石段、および中性院前の参道に掛けて結界を張ります
四月堂横の石段の注連縄
中性院前の注連縄
二月堂の掲示板もお水取りの準備ができていました。
水とりや杉の梢の天狗星 正岡子規