東大寺二月堂修二会2023〜参籠宿所入りの日〜

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2023年2月28日撮影
2月20日からの(新入さんは2月15日から)別火も本日で終わり、練行衆は二月堂の参籠宿所に移りいよいよ修二会の本行を迎えます。練行衆だけでなく修二会を支える様々なお役目の人が本行の準備を行います。修二会を心待ちにしている人たちが二月堂の周りでそれらの準備作業を見守っていました。

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手向山八幡宮の宮司さんによって湯屋のお祓いがが行なわれました。

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その頃、修二会の間、本尊・十一面観音の周りを飾る南天が二月堂に運び込まれました。

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続いてござに巻かれたものが二人がかりで堂内に運び込まれました。これは椿の造花だと思われます。
2月23日に別火坊では「花拵え」(はなごしらえ)が行われます。練行衆たちはベニバナとクチナシで赤と黄色に染められた和紙をタラの木の芯に巻き椿の造花を作ります。ツバキの造花は南天とともに、3月1日に始まる本行の間飾られます。

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堂童子さんも二月堂に来られました。

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様々な方から奉納された松明の竹も出番を待っています。

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練行衆たちは参籠宿所に入ると3月15日の満行まで結界の外に出ることができません。本行で使う様々な品物が参籠宿所に運び込まれていきます。これは二月堂の堂内で履く差懸(さしかけ)です。鼻緒を覆うカバーにそれぞれの練行衆の紋が入っているのがポイントです。

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練行衆の荷物は参籠宿所だけでなく仏餉屋(ぶっしょうや)にも運びこまれます。

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3時に別火坊を出られた練行衆が参籠宿所に到着しました。今年はコロナウィルス感染防止のため少し離れた場所からのお出迎えとなりました。

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参籠宿所に入られた練行衆はその後湯屋に行かれるのですが、新入の処世界さんがおられる年はちょっと変わった事件が起こります。
練行衆は2月21日の試みの湯で湯屋を経験しているのですが、新入の処世界さんはその日は別火坊でお留守番をしていたので湯屋に行くのは初めてなのです。処世界さんが湯屋の場所がわからずに食堂(じきどう)あたりで迷っていると駈士が処世界を探しに来てくれて湯屋へ案内してくれる。というやり取りがあります。

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18時に「お祓いにござろう、お祓いにござろう」という声がかかり、食堂(じきどう)の前で大中臣祓いが行なわれます。
咒師(しゅし)がお祓い役を勤めて本尊や神々を勧請し、本行に臨む練行衆をお祓いします。

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大中臣祓いのあと食堂(じきどう)から閼伽井にかけて結界の注連縄が張られました。この後午前0時を過ぎると2週間にわたる修二会の本行が始まります。