薬師寺花会式の花送り行事
2023年3月20日撮影
薬師寺の修二会は「花会式」と呼ばれ薬師三尊を祀る金堂の内陣にはお供えのお餅の他に10種の造花(梅、桃、桜、藤、椿、百合、杜若、山吹、牡丹、菊)が飾られます。この造花は2軒のお家で作られています。今回は献花される花のうち桃、桜、百合、杜若を作られているお家で造花を薬師寺に納める花送り行事を見せていただきました。
お家の座敷が花会式で飾られる造花で埋め尽くされています。これは梅の花です。
こちらの花は桜の花です。この細かな細工の造花を1年間かけて作られます。アップで撮影するとその繊細さがよくわかります。造花の材料は和紙が多く使われていますが、この桜のシベの細い部分は鹿の毛を使っているそうです。
薬師寺から僧侶や青年衆の方々が造花を受け取りに来られました。まずはお仏壇でご先祖様にお経を唱えます。
今年は作られた造花は2回に分けて薬師寺に運ばれました。百合と杜若は藁で編んだ円形の台座に刺されていますのでそのまま頭を通して薬師寺まで歩きます。
2回目は桃と桜を天秤棒を使って運んでいきます。
薬師寺の花会式は3月25日から始まります。これからお薬師様のお身拭いや造花の飾り付け、お供え物の準備などがあり、僧侶や青年衆の皆さんは一段と忙しくなります。