6月の奈良公園は仔鹿の季節
6月10日撮影
6月は鹿の出産シーズンで、奈良公園を散歩していると生まれてすぐの仔鹿を見ることができます。
出産期の母親はとても母性本能が強く、人が不用意に近づくと攻撃されることがあります。この時期の人と鹿とのトラブルを避けるために妊娠している鹿は奈良公園内の鹿苑で保護されています。
毎年6月1日~30日に鹿苑では仔鹿と母鹿の一般公開が行われ、可愛らしい仔鹿を間近で見ることができます。
仔鹿といえば背中の白い斑点が(鹿の子模様)印象的ですが、仔鹿だけでなく親鹿も4月~5月頃に白い斑点がある夏毛に生え変わります。6月は鹿の子模様に変わった鹿の体毛が芝生や木々の鮮やかな緑に映えるので、鹿が一番綺麗に見える時期だと言えます。
すべての母鹿が鹿苑で保護されている訳ではありませんので、奈良公園内で出産する母しかもいます。仔鹿は生まれてすぐの間は外敵に見つからないように草むらや物陰に隠れていますので見つけるのは難しいようです。
仔鹿はとても可愛いのですが、絶対に仔鹿には触らないでください。母鹿は自分の子をニオイで判断していて、仔鹿に人間のニオイが付くと、母鹿が子育てをしなくなってしまうからです。
鹿苑を離れて禰宜道を進むと母鹿と仔鹿を見つけました。この仔鹿は禰宜道近くの森のなかで生まれたのでしょう。大きな切り株に身を隠してあまりこちらを向いてくれません。鹿苑で見かけた鹿よりはるかに警戒心が強いようです。
ほどなく母親と一緒に原生林のなかに姿を消してしまいました。