往馬大社の火祭り

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2019年10月13日撮影
生駒市壱分町にある往馬大社(いこまたいしゃ)は火をつかさどる男女の神が祀られていて、毎年10月には「火祭り」が行われます。

神社の氏子区域の村々が上座と下座の二つ(現在は北座と南座)に分かれて競争するので、たいへん盛り上がるというか、ボルテージの上がるお祭りです。昔はよく喧嘩があったようで相当荒々しい祭りだったそうです。

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高座前に各地区から供えられた御幣が並び、宮司により祝詞が奏上されます。

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神輿渡御 境内に勢いよく神輿が走り込んできます。この速さも2つの座によって競われているのでしょう。

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神輿は全部で4基あって、境内を駆け抜け高座の中に納められます。

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神輿が所定の場所に着座すると、氏子たちが一列に並び手渡しでお供えが運ぶ御供上げが行われます。この御供上げも、二座による競争で大急ぎでお供えが神殿に運びこまれます。

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神職が大御幣8本を順に振る「奉幣の儀」の途中に、境内に大松明が立てられてその上にゴムシ(すすきの穂を束ねた棒)を立てる競争が始まります。ゴムシの棒が長いうえ松明の端に出ている藁の安定が悪いので難易度が高そうです。それぞれを見比べると松明に行儀良く座るより、足を開いて松明をまたぐほうが安定性はいいようです。

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ゴムシを立てる競争が終わり騒然としていた境内ですが、巫女神楽が始まると一気にキリッとした雰囲気に包まれました。

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弁随(弁随(べんずり)舞 2つの座から4人ずつの弁随(べんずり)が出てこられ舞が行われます。なんとも不思議な所作で”べんずりがふしぎなおどりをおどった。MPがうばわれた”とドラクエを思い出してみる。

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弁随(べんずり)舞の最後で、8人のべんずりさんがこちらに向かって走ってきます。着物の袖を広げる所作で海老すくいと呼ばれています。

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お祭りのメインは燃え盛る松明を担いだ二人が石段を駆け下りる速さを競う「火取り」です。麻がらでできた松明に火がつけられ手渡されると担ぎ手は全速力で石段を駆け下ります。短くてあっという間に終わるよと聞かされていたとおり、一瞬のうちに終わりました。