紅葉を追いかけて〜奈良市円成寺から当尾の岩船寺、浄瑠璃寺まで〜
2019年12月4日撮影
紅葉のシーズンも終盤となってきてSNSでも紅葉の投稿がめっきり減ってきました。今年まだ行けていない当尾のほうはどうかな?と奈良市円成寺から木津市当尾の岩船寺、浄瑠璃寺方面へ紅葉を求めて行ってきました。
奈良市円成寺へ
奈良市般若寺玉江の交差点を右折して柳生街道へ入り円成寺をめざします。
柳生街道に入ると田園風景が広がってきます。紅葉に包まれた山裾に田んぼが広がりトラクターで農作業をされている方がおられました。稲穂を刈って田んぼにすき込んでいるのでしょうか。とてものどかな晩秋の光景です。
道草を食いながら移動しているのでなかなか円成寺にたどり着きません。ここは円成寺の手前にある池で、初夏の頃に睡蓮を撮影しによく訪れるところです。この季節は水面には枯れ葉がプカプカと浮かんでいました。
やっと円成寺につきました。紅葉の季節は過ぎてやや寂しげな感じですが、やはり円成寺の庭は美しい庭園です。この庭園は阿弥陀浄土の世界を表現した「浄土式庭園」として有名です。
円成寺の楼門と多宝塔です。円成寺といえば運慶の初期の作品である国宝「大日如来坐像」でも有名です。以前はこの多宝塔に安置されていたのですが2017年12月から相應殿という新しいお堂に安置されるようになりました。以前はガラスの反射でお姿が見えにくかったのですが、あたらしいお堂では従来よりも近くから拝観できますし、正面だけでなく側面からも見ることができます。
当尾の里 岩船寺へ
円成寺を出て、木津市の岩船寺へ移動しました。この木津市の当尾の里は奈良のお隣の京都府ですが文化圏的にはほぼ奈良といっても言い過ぎではないと思います。
こちらのモミジはどうだろうか?ちょっと遅過ぎたかな?と心配して行ったのですが、まだまだ大丈夫でした。紅葉の進み具合もこれからで、まだ青い葉っぱが残っています。お寺の方に「今年は遅めですか」と訪ねたら「例年と変わらないと思います」と教えてくれました。
岩船寺の写真ならこれ!という定番のアングルです。定番をそのまま撮るのも写真のいい勉強になります。この写真を撮る時に、精いっぱい背伸びしてプルプルつま先立ちで撮っていたのですが、それは画面上方の近景のモミジを入れたかったからです。
三重塔の屋根を背景に広がった紅葉を画面いっぱいに撮りました。普通風景写真を撮るときは絞りをf/8.0ぐらいまで絞るのですが、この写真はf/5.0ぐらいで絞りを開き気味で撮影しています。おかげで塔の後ろの緑のもみじが適当にボケてくれて前の紅葉したモミジが一層際立って見えます。
浄瑠璃寺へ
岩船寺を出て浄瑠璃寺に向かいましたが途中寄り道をしていたので、浄瑠璃寺についた頃はすでに15:00を過ぎていました。太陽がかなり傾いて夕暮れが迫ってきたので、やや寒々しい発色となっています。まあ季節がこんな季節ですのでこういう雰囲気も好きです。
三重塔から宝池(ほうち)越えで九体阿弥陀如来がおられる本堂を望みます。浄瑠璃寺の庭園も極楽浄土の再現を試みた浄土式庭園です。