明日香のサルスベリをぐるりと巡ってきました
2020年8月25日撮影
桜井市忍阪(おっかさ)の石位寺のサルスベリを見たあと、明日香に足を伸ばすことにしました。
稲渕龍福寺のサルスベリ
飛鳥川の男綱で左に道をとり、稲渕集落の中に入っていきます。静かな集落を進んでいくと左手の石垣の上にお寺が見えます。お寺の門への坂道を登っているとにわかに空模様が怪しくなってきて、セキを切ったかのように雨が降り出して来ました。大急ぎでサルスベリを撮影して山門の屋根の下に避難しました。
まったく雨が降るような天気じゃなかったので、雨具は当然として折りたたみ傘さえ持っていません。ジタバタしてもしかたがないのでお寺の山門の濡れない場所からサルスベリを撮ってみます。写真として雨に打たれる花は美しいのですが、雨傘を持っていないのできれいな花を愛でる余裕はありません。
雨が降っている間、同じ場所からの撮影が続きます。9月の雨なのでそんなに深刻ではありません。時間が解決してくれます。
栢森龍福寺のサルスベリ
にわか雨が上がったので、次の雨が来ないうちに2Kmほど離れた栢森の龍福寺のサルスベリを見に行くことにしました。稲渕の龍福寺と栢森の龍福寺はたぶん隣同士のお寺と思うのですがなぜか同じ名前なんです。ちなみに、栢森の女綱の掛け替え神事はこちらの龍福寺の住職により仏式で執り行われます。
お寺の白壁から突き出たサルスベリが特徴です。先程の雨のおかげで、しっとりした落ち着いた雰囲気の写真となりました。
向かいの山に、少し霧が出てきたのでしょうか。杉木立が、白くぼんやり、白濁したような空気に包まれてきました。
栢森からの帰り道で見た女綱にも霧がかかっています。
川原寺跡弘福寺のサルスベリ
一時的に上がっていた雨ですが、明日香村の川原あたりで急に雨が戻ってきたので、急いで川原寺跡弘福寺(ぐふくじ)で雨宿りをすることにしました。
かつては飛鳥寺・薬師寺・大官大寺と並び「飛鳥の四大寺」の1つに数えられた大寺院で、弘法大師ゆかりの寺としても知られています。こちらのお寺でも百日紅がたくさんの花をつけて咲き誇っていました。
道を挟んだ向こう側には、聖徳太子誕生の寺とされる橘寺が見えます。
ようやく雨が上がり夕日がさして、塔基壇跡の空の上には虹が見えていました。今日は天候が不安定でカメラを出してあたふたしている間に消えてしまい、ちゃんと虹らしく撮れたのはこの1枚だけです。えらく賞味期間の短い虹だったけど久しぶりの虹はきれいでした。