葛城のヒガンバナが最盛期を迎えました
2020年9月28日撮影
奈良でヒガンバナの名所といえば、山の辺の道、明日香、そして葛城が挙げられます。葛城は奈良盆地の南西部に位置していて、古墳時代の豪族であった葛城氏がその勢力を誇った地域です。金剛山・葛城山の山麓に水田が広がり、秋が深まるとその水田地帯のあちこちにヒガンバナが咲きます。
葛城古道沿いのヒガンバナは特に葛城一言主神社や九品寺が有名ですが、今回は人混みを避けたかったので葛城古道から東側の水田地帯の農道を歩いてみました。
御所市の僧堂あたりの水田です。雰囲気のある狭い農道を囲むように彼岸花が咲いています。道の先にある小屋もいい味を出してくれています。朝の空のブルーが鮮やかで、秋らしい羊雲も見えています。
御所市の林集落を歩いているとグリーンモンスターに囲まれた古い家屋が見えてきました。廃屋なのでしょうか?これだけガラス窓の開口部があるとさぞかし部屋の中は明るいのだろうなと想像してしまいます。
グリーンモンスターの家屋から少し歩いくと田んぼに出ました。田んぼの畦道いっぱいに彼岸花が咲いています。田んぼの畦道にヒガンバナが多いのは、モグラやネズミによってあぜ道を壊されないようにヒガンバナを植えたようです。飢饉のときにはヒガンバナの球根の毒を抜いて食用にして飢えをしのいだという説もあります。
(ほんとうに食べれるのだろうか?)
御所市南郷まで来ました。こちらのヒガンバナもかなり大きな群生となっています。ヒガンバナは日陰から先に開花するとどこかのWEBで知りました。この斜面は日当たりが良さそうですので開花が遅れているのかも知れません。
ヒガンバナには青い空と白い雲がよく映えます。
稲刈りが終わった田んぼで、刈り取った稲が昔ながらの稲架掛け(はさがけ)で天日干しにされていました。はさがけで天日干しした米はとてもおいしくて、機械乾燥したものとは味が全然違うと聞いています。そして天日干しした米は市場にはほとんど出てこないんじゃないかと想像します。クラウドファンディングとか一坪水田制度とかで天日干しされた新米を食べれないでしょうかね。
御所市小殿の水田にやってきました。こちらの田んぼもすでに稲刈りが終わって、あぜ道にヒガンバナだけが残っていました。ちょっと写真の彩度を落としたほうがいいかなと思い調整してみました。
葛城の山に向かって赤い帯が長く伸びていきます。手前の花の花弁は白化が始めっています。端から端まで真っ赤なヒガンバナが続くというタイミングに出会うのは難しいようです。
少し歩いていくと、水路が走っていて場所に出ました。キバナコスモスとヒガンバナの共演がきれいでした。