天理市崇神天皇陵からの二上山の落日

2020年10月20日撮影
桜井市から山の辺の道を北に歩いて、天理市に入ったところ、JR柳本駅の東に1Kmほどの地点に崇神天皇陵があります。
崇神天皇陵は全長が約360m、最大幅約230mの非常に大きな前方後円墳です。山の辺の道でもこのあたりは多くの写真の撮影ポイントが点在していて、特にここから見える二上山の姿は多くの写真家が撮影しています。
10月末にはこのあたりから、夕日が二上山の雄岳と雌岳のあいだに落ちていくいわゆる「くら落ち」を見ることができます。

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崇神天皇陵では天皇陵の南側の堤から撮影するのが定番ですが、敢えて定番を避けて御陵の北側へ向かいました。厚い雲間から顔を出した太陽はあれよあれよと言う間に(2,3分ぐらいの間)山の向こうに沈んでいきました。

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夕日が落ちた後の残光の中に二上山がシルエットで浮かび上がります。落日の写真も好きですが、この暖かい残光に包まれた二上山も好きな雰囲気です。

崇神天皇は日本の第10代天皇で、実在した可能性のある最初の天皇と言われています。今年は新型コロナウィルスで世界中が大変なことになっていますが、日本書紀によれば崇神天皇の時代も疫病が国中に蔓延し人口の半分が亡くなったとされています。事態を憂えた崇神天皇は大物主大神(おおものぬしのおおかみ)のお告げを受けオオタタネコという人を探し出して大物主大神を祀ることでやっと疫病はおさまりました。

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次の日も、落日を撮りたくて天皇陵の南側に三脚をセットしました。定番の撮影ポイントです。
この日は残念ながら夕日は雲に隠れて、二上山への落日は見ることができませんでした。水面の映り込みはこちらのほうがきれいな感じです。

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稲刈りの終わった水田を冷たい風が吹き抜けて、すすきの穂が風に煽られています。二十四節気ではあと2日もすれば霜降で、その次は立冬です。