吉野山の紅葉〜もみじがもう色付いていました〜
2020年10月28日撮影
吉野山といえば桜の名所として有名ですが、秋の紅葉のシーズンに訪れると桜や楓の葉が様々に色付き、見事な光景が楽しめます。例年では、桜の紅葉は10月中旬から、もみじの紅葉は11月初旬から見頃となります。
下千本駐車場から少し歩いた展望所から正面東側に見えるこの山は「ほうづき尾」と呼ばれます。桜の紅葉がモザイク状に山を覆い尽くしています。吉野山の桜はほとんどがシロヤマザクラという種類で、ソメイヨシノほど時期が揃って一斉に開花するわけじゃありません。紅葉の色付きもそれぞれの個体で違っていてキャンバスに絵の具を散らしたような面白さがあります。
七曲りの斜面で下草を刈っている人がいました。桜のお世話をしてくれる桜守さんでしょう。桜の木はほったらかしていると樹勢が落ちていき、木枯れの原因となります。毎年桜の花を咲かせるためには桜の世話が必要で、下草を刈ったり、肥料を入れたり、樹皮に付いた苔を除去するなどの大変な労力が必要です。
一般の人はこれらの作業を手伝うことはできませんが、吉野の桜を守る会の「さくら募金」に協力する事ができます。
下千本から一気に山を上って上千本の花矢倉まで来ました。このあたりの桜の葉は紅葉が進みすぎて茶褐色となっています。ちょっと訪れるのが遅すぎたかもしれません。
花矢倉からさらに上って、高城山展望台に来ました。思いもよらずモミジの紅葉が進んでいます。もう少しすれば歩道にモミジの落ち葉がカーペットのように敷き詰められます。そこに霧でもかかれば何ともファンタジックな光景となることでしょう。
さらに山を上って行くと金峯神社が見えてきます。手前の木はもみじ、鳥居の奥は桜の木です。こちらの紅葉はもう少し先のようです。
金峯神社の左の道を少し下ると義経の隠れ塔があります。子供の頃学校の行事でこの塔に入ったことがあるのですが、内部に入って扉が閉められると真っ暗になり何も見えなくなります。子供の頃から暗所恐怖症で閉所恐怖症でした。いまこの場所に立つと、扉が閉まる時の何か冷たい重たい物で心臓が押し付けられるような感覚がよみがえってきます。