東大寺念仏堂、元興寺の地蔵会〜灯明の明かりが境内を彩る〜
2022年8月23,24日撮影
東大寺の鐘楼そばの念仏堂では毎年8月23日に地蔵会が執り行なわれます。また奈良町の元興寺では8月23,24日に地蔵会万燈供養が行われます。今回はこの2つの地蔵会を拝観させていただきました。
東大寺念仏堂地蔵会
実は東大寺の地蔵会というと7月24日に知足院で行われる地蔵会しか知りませんでした。8月に念仏堂でも地蔵会があることをFBのお友達に教えてもらい参拝することにしました。
腕時計が止まっていることに気が付かず、遅れて念仏堂に着くとすでに法要が始まっていました。奈良太郎越しに見える念仏堂には明かりが灯されていて、普段は閉めれている扉は開かれ読経の声が流れてきます。
参拝されている人は少なくざっと見渡して6,7人といったところでしょうか。コロナ以前は町内の方や子どもたちがお参りに来られて賑やかだったそうですが、最近は法要のみとなったようです。
法要は6時から始まり8時近くまで続いたでしょうか。参拝に来られた方はお堂を近くや鐘楼の石段に座ったりして静かに法要を見守っています。
念仏堂の屋根は錣葺(しころぶき)という建築様式で屋根瓦が途中で流れを変えて二段の屋根になっているのが特徴です。屋根瓦と群青色にトーンを落とした空色の組み合わせが絶妙です。
元興寺地蔵会万燈供養
翌日24日は元興寺の地蔵会へ行きました。
17時からは堂内で地蔵会法要があり、18時からは境内の浮図田(ふとでん)で水塔婆供養が行われました。
浮図田の周りには奉納者の願いが書かれた灯明皿が並べられて火が灯されています。
石仏と咲き咲き始めた桔梗の花が灯明の明かりに映し出されます。
手水に桔梗が添えられていました。絞りを開けて撮影したので灯明の明かりがきれいな玉ボケとなっています。円形のボケから徐々にレモン型に形が変化しているのが面白いですね。レンズの口径食の説明に使えそうです。
石仏に手を合わせてお祈りする親子の姿がありました。いかにも元興寺さんの地蔵盆らしい光景です。
あたりは暗さをますます増してきて空の色も無くなってきました。涼しくなるのを待ちかねていたように参拝客が一段と増えてきて混雑してきました。そろそろ写真を撮るのは潮時のようです。