東大寺二月堂修二会2024〜参籠宿所入り、大中臣祓〜

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2024年2月29日撮影

戒壇院に設けられた別火坊での前行を終えられた練行衆は、2月末日(今年は29日)に二月堂の参籠宿所に入られます。いよいよ3月1日から2週間にわたる本行が始まります。

湯屋修祓(ゆやしゅばつ)

29日の午前8時から9時ころ、手向山神社の宮司さんが湯屋に来られて湯屋のかまどなどのお祓いをされます。今日の撮影はこの湯屋修祓から午後6時の大中臣祓まで長丁場の撮影となります。

椿の運び入れ

別火坊で練行衆によって作られた椿の造花が運び込まれます。この椿は修二会の間二月堂の本尊、十一面観音菩薩の前を飾ります。

お香の煙で香薫された練行衆の荷物が別火坊から参籠宿所に運び込まれてきます。荷物の籠(つづら)にはそれぞれの方の家紋が入っています。

堂内で使う差懸(さしかけ)も運びこまれました。差懸は修二会のシンボリックな道具のひとつですので差懸が通るとあちこちでカメラのシャッターが切られます。

参籠宿所入り

15時頃に練行衆は別火坊を出られ、大仏殿裏の二月堂への参道を通り参籠宿所に向かわれます。今年は大仏殿裏で練行衆の参籠宿所入りを拝見しました。雨降りのやや薄暗い背景の中、練行衆のもつ東大寺傘の明るい色が引き立っています。

お湯屋へござろう

練行衆は参籠宿所にしばらくした頃、駈士の「お湯屋へござろう」の呼びかけで参篭宿所を出て湯屋に入ります。

初参篭の処世界は参籠宿所に入るのが初めてなので様子がわかりません(という設定です)。湯屋の場所がわからないので食堂の西側でいると
駈士さんがこっちだよとお迎えにきます。
いつからこの所作が始まったのかはわかりませんが、新入の処世界さんがおられる年の修二会のお楽しみの一幕です。

大中臣祓

そろそろ辺りがかなり暗くなった頃「お祓いにござろう」と声がかけられて大中臣祓が始まります。食堂の南で小綱が火のついた祓松明を差し出します。

咒師(しゅし)を務める上野周真さんが祓詞を黙誦し他の練行衆たちのお祓いをし、練行衆は数珠をもみながら頭を下げて祓いを受けます。
この祓の間は練行衆をはじめこの場に居るみんなが無言のままで、静かに祓の作法は終わります。

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過去の投稿(2022/02)→東大寺二月堂修二会2020 〜参籠宿所入り 入浴 大中臣祓〜
過去の投稿(2019/02)→東大寺二月堂修二会 参籠宿所入り