新薬師寺の修二会2024

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2024年4月8日撮影

新薬師寺で行われた修二会(薬師悔過法要)を見せていただきました。今年は桜満開の中で行われ、心配されていた雨もひどい降りにはならずにお松明を見ることができました。
雨はさほど問題はなかったのですが強い風が吹いていました。国宝、重要文化財の建造物、仏さんがたくさんおられる中での大きな火を使う行事であり、童子さんはじめご関係の方々はたいへんご苦労されたことでしょう。
過去の投稿(2023/04)→新薬師寺の修二会2023
過去の投稿(2022/04)→新薬師寺の修二会法要「おたいまつ」
過去の投稿(2019/04)→新薬師寺の修二会〜天下泰平を祈る〜

5時からの日中の法要を勤められる練行衆が本堂に入堂されます。本堂内では薬師悔過と三十二相の声明の法要があります。今年は昨年より桜の開花が遅かったのでちょうど満開の桜の下での修二会となりました。

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東大寺二月堂のお水取りと同じように入堂する僧侶を先導する道灯りとしてお松明が境内を周ります。新薬師寺のお松明は二月堂よりゆっくりした動きですが、途中で松明を回す所作は二月堂のそれと同じで、すぐ目の前で見れる分二月堂の松明より迫力があります。

7時の初夜の法要では本堂の扉が開けられ御本尊の薬師如来と十二神将を本堂の外からも見ることができます。先に入堂された僧侶が松明に照らされて浮かび上がり、唱える声明が聞こえてきます。

バチバチと大きな音をたてて燃える松明がすぐ目の前を通り過ぎていきます。体の前半分が熱気にあぶられて燃える杉の葉の匂いがあたりを包みます。松明が通った地面では燃え残りの火がチラチラ残光を放っています。

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最後の11番目の一回り大きな籠松明(かごたいまつ)は和上のための松明です。新薬師寺のご住職が和上を勤められます。

松明の後、お堂で法要を聴聞させていただきました。堂内に響く練行衆の声明に雅楽の演奏が美しく織り重なって素晴らしい空間がそこに広がっていました。