サーリセルカ(フィンランド)でオーロラ撮影したときのメモ

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サーリセルカのオーロラ
2013年3月にサーリセルカ(フィンランド)にオーロラを撮影に行った時に気付いたことをメモにしておきます。オーロラを撮影しに行く人の参考になったらいいのですが。

撮影旅行の前に

オーロラの撮影はそうそう気軽に行けるものではありません。ぶっつけ本番でなんとかするというのはとてもリスキーなので、撮影旅行に行く前に近場で星空撮影を経験しておきましょう。

暗闇でのカメラ操作に慣れておく

オーロラ撮影に適した場所は周辺の明かりはほとんどありません。激寒屋外の暗闇の中で自分のカメラが操作できるよう充分慣れておきましょう。

いちいちライトを点灯してカメラを操作していたら周りに大迷惑です。無遠慮にライトをつけていると、カメラを三脚ごと蹴り倒されるかもしれません。ライトは予め赤いセロファンを貼っておき、使うときは他人に迷惑をかけないところまで移動してから点灯しましょう。

カメラの設定など

昨年使ったカメラの構成は

  • 三脚:マンフロット 055CXPRO3
  • カメラ:NIKON D700
  • レンズ:SIGMA 24mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACRO
  • ノートパソコン:写真のモニターのため
  • レリーズは必須です。

撮影モードはマニュアルで、オートフォーカスと手ブレ防止をOFFにします。
ISOは1600、絞りはF2.0ぐらい、シャッターはバルブモードにして、オーロラの明るさを見ながら5秒から30秒位までの間で調整します。オーロラが静止してれば30秒でもぶれませんが、激しく動くときは5秒でもぶれた写真になります。

ホワイトバランスはオートかデイライトでいいでしょう、目で見えるオーロラと撮影されるオーロラは全然色が違いますのでホワイトバランスを考えすぎても意味はありません。

カメラの小さなモニターでは写真のディテールが見えませんのでノートパソコンで撮影した画像をモニターします。ノートパソコンは撮影には持って行かずホテルで使います。(iPadでいいと思いますが私は持っていないので操作感が判りません)

寒さへの対策

バッテリーはかなりの消耗が激しいので予備バッテリーは必須です。予備のバッテリーは防寒着のポケットに入れて体温で保温して下さい。

カメラボディの防寒も必要です。移動中はカメラバックに入れ、撮影待ちの時は人間用の毛糸の帽子をカメラにかぶせていました。撮影中はD700の耐候性を信じてなにも防寒対策はしていませんでしたが、トラブルもなく動作してくれました。

撮影が終わって温かい部屋に戻る時の結露防止にジップロックを使います。冷えきったカメラをジップロックで密閉して、ジップロックごとカメラケースに入れてから温かい場所に入ります。カメラが室温と同じぐらいになるまで放置しておきます。極低温ではジップロックは簡単に破れますので予備が必要です。

カーボンの三脚はバリバリに氷が付着しますが、撮影には支障はありませんでした。何か硬いものにあたったらカーボンが割れそうな気がします。レリーズはカチンカチンの棒状になります。無理な力を加えるとコードの被覆が割れるかも知れません。

ピント合わせ

暗い中ではライブビューでピントを合わせられなかったので、明るいうちにホテルの部屋でピントを無限遠に合わせてテープで固定しておきました。実際の写真をみると若干ピントがずれています。温度変化が大きすぎでピントの位置が変わってしまったのが原因だと思っています。

もし次の撮影機会があるなら,ライブビューでもピント調整ができるようにカメラのISO設定を最大にすれば解決するはずです。ピントが合えばフォーカスリングが動かないようテープで固定してISOを所定の感度に戻せばいいかと思います。あまりライブビューを使いすぎるとバッテーリーがあっという間に消耗しますのでご注意を。