川西町吐田の油掛地蔵で地蔵盆が行われました
2024年7月23日撮影
奈良県川西町吐田(はんだ)。幹線道路脇にはのどかな水田風景が広がっていて、その中にぽつんとお堂があってお地蔵さんが祀られています。
毎年7月23日には地蔵盆が執り行われて、夕景の水田の中に提灯の明かりが浮かび上がります。
過去の投稿(2022/7)→川西町吐田 油掛地蔵の地蔵盆
この地蔵堂の正面の道路は明日香と斑鳩を結ぶ古道で、聖徳太子がこの道を使って明日香ー斑鳩を往復したようです。
油掛地蔵はその名が示す通り、信者さんが油を掛けるのでお顔の表情がわからないほど黒光りしています。ここではお地蔵さんに油を掛けてと願掛けをするという珍しい風習が受け継がれています。
油を掛ける意味や起源について正確なことはまだわかっていません。諸説あるようですが、「水害が起きないように油を掛けて願掛けをする(油が水を弾くため)」とか「こどものクサ(できもの)が治るように油を掛けて願掛けをする」と伝わっています。
それぞれのお家からマイ提灯をもってきてお地蔵さんに掛けるようです。かなり長い歴史のある提灯も見受けられました。
空の色が茜に入ってきていい雰囲気になった頃、僧侶によって法要が始まりました。
法要が終わり、お堂にかけていたマイ提灯を持って帰宅されます。提灯にはお灯明の火が入っているのでお家の仏壇に灯すのでしょうか。