東大寺念仏堂の地蔵盆

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2024年8月23日撮影

東大寺念仏堂の地蔵会へ行ってきました。
地蔵盆(地蔵祭)は近畿一円で行われる夏の行事で、地蔵菩薩を祀るお寺では法要が営われ、町内にある地蔵堂には町の人がお供え物をして提灯を掲げお地蔵様を祭ります。奈良市では7月または8月の23,24日に行われます。実施する月が異なるのは、明治時代の旧暦から新暦への切り替えがあったときに、旧暦のままの地域と新暦に変更された地域があるためかと思っていたけどこれは誤りでした。
元文5年(1740)成立の「南都年中行事」には、「他国では7月24日を地蔵祭とするが、南都では6月24日を専ら法会とする」とされています。
(伝統行事&お祭りBOOK奈良町vol2地蔵会による)

過去の投稿(2022/08)→東大寺念仏堂、元興寺の地蔵会〜灯明の明かりが境内を彩る〜

東大寺大仏殿北西角のサルスベリが咲いていました。この左二月堂・右大ふつの道標とサルスベリは入江泰吉さんの作品で有名です。

大仏殿の鴟尾を見上がると白い雲が夕日の茜色を映していました。なんとなく秋っぽい雰囲気が漂っています。

念仏堂ではすでに東大寺の僧侶による法会が行われていました。ご近所の人たちが来られて堂の外からお地蔵様に手を合わせています。

係の人が写真撮影がしやすいようにとお堂を照らしていた投光器を消してくれました。照明を一つ消すだけで雰囲気がガラリと変わり、参拝者の静かな祈りの姿が浮かび上がりました。
お気遣いしていただきありがとうございました。

東大寺の鐘楼をこの逆光のライティングで撮ることがは少ないですね。建物の特徴であるがっしりした柱、大きな鳥が空に向かって羽を広げたようにに反り上がった屋根のラインが印象的です。