プロジェクトで共有する情報
不幸にもプロジェクトがうまく進まなくなり、その立て直しに参加することがあります。立て直しで最初に手がけるのはプロジェクトの状況を把握することですが、いつも「スケジュール」「作業記録」「タスクリスト」を見せてもらいます。
これらの情報がプロジェクト内でうまく流れているかどうかを分析することで問題のポイントを抽出していきます。逆に言うとメンバー間でこれらの情報が新鮮な状態で共有され活用できているプロジェクトでは問題はうまく回避できているようです。
プロジェクトの立ち上げ時からこれらの情報がうまく共有できるよう、コミュニケーション計画を策定し、ツールやルールを定めることはPMの大切な役割です。以下それぞれデータごとに共有のポイントを説明します。
【スケジュール】
- どんな時間スケールでプロジェクトをすすめるのか、いつこのプロジェクトは終わるのかが明示されていること。
- プロジェクトに関連するメンバーが、自分の仕事の成果物の位置づけや納期、後工程への影響度が理解できること。
- 個人の計画に落としこめて、個人の進捗管理と対応ができること。
【作業記録or検討した経緯メモ】
- プロジェクトの成果物については必要な人が成果物にアクセスできること、そして成果物の構成管理ができていること。
- 作業を行う際のさまざまな検討事項や決定に至ったいきさつの記録が後から読めるようにアーカイブされていること。
プロジェクトでの意見交換はメールで行われる事が多いのですが、後からプロジェクトに参加した人には過去のメールでのやり取りが判りません。企業内SNSやRedmineのフォーラム機能など議題に対するやりとりがアーカイブできるツールが役に立ちます。もしアーカイブがないと、プロジェクトの最前線で奮闘している人がその手を止めて新しく参加した人に過去の様々な成り行きを説明するはめになります。
【タスクリスト】
- プロジェクトのゴールまでに必要なタスクと成果物のリストWBSでもいいしプロダクトバックログでもいい。
どんなタスクを実行すればこのプロジェクトは目標を達するのかを判るもの。 - リストアップされた中でどれが完了し、どれが未完了なのか判るもの。