混乱したプロジェクトに人、時間、資金を追加するな
プロジェクトがうまくいかないと、その問題を解決するためにさらに多くの人やお金などのリソースを投入して事態を立てなおそうとします。しかし大抵はかえって問題が大きくなりプロジェクトはより深刻な事態に陥ってしまいます。ソフトウェア開発の古典「人月の神話」はだれもが知っていると思いますが、それでも混乱したプロジェクトに人員を投入して更に混乱を拡大させてしまいます。
そして管理能力のないリーダーは、うまくいかないのは仕事の粒度が荒すぎるからと思い、エンジニアの細かな仕事まで口を出し始め、精神論でもっと一生懸命仕事をやれとプレッシャーをかけ始めます。
「うまくいかないことがあったら、もっとやれ」というマネジメントは、プロジェクト混乱の原因を「やれない」理由にフォーカスせずに、メンバーの精神力にフォーカスしているので、メンバーの頑張りがなくなると元の状態に戻ってしまいます。がんばりや精神力はずーっと維持できないのです。
プロジェクトが混乱したら人、時間、資金を増やすんじゃなく、減らすのが混乱を解消する方向なのです。そして「やれない」理由に対策を講じましょう。
posted with AZlink at 2015.7.28
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